経済ニュース-06月26日

経済ニュースまとめ(2024年06月19日〜06月26日)

米国

  • FRB要人発言: 複数地区連銀総裁がインフレ鈍化の進捗が十分ではないとの認識を示し、利下げを急ぐ必要はないとのタカ派的な姿勢を継続。データ次第で柔軟に対応する方針が強調された。
  • 経済指標:
    • 製造業PMI・フィラデルフィア連銀景況指数: 低調な結果となり、製造業部門の景気減速を示唆。
    • 新規失業保険申請件数: 比較的低い水準を維持し、労働市場の底堅さを示唆するも、一部で増加傾向が見られる。
    • 住宅関連指標: 既存住宅販売件数は減少したが、新築住宅販売件数は堅調に推移し、住宅市場は一進一退の状況。
    • 消費者信頼感指数(最新): やや改善が見られたものの、インフレに対する懸念は根強く残っている。

日本

  • 日銀金融政策: 6月会合で国債買い入れ減額の方針を示したが、具体的な減額規模は7月会合で決定されるとされ、政策の不確実性が継続。
  • 日銀「主な意見」(最新): 金融政策決定会合での委員らの意見が公表され、追加利上げのタイミングやペースに関して慎重な意見と積極的な意見が混在していることが示された。
  • 経済指標:
    • 全国消費者物価指数(CPI): 総合CPIは前月比で鈍化傾向を示すも、変動の大きい生鮮食品を除くコアCPIは高止まり。サービス価格の上昇も継続。
    • 小売売上高(最新): 堅調な伸びを示し、個人消費の一部に回復の兆しが見られた。
    • 貿易収支: 円安の影響もあり、輸入額が増加し貿易赤字が拡大傾向。
    • 製造業PMI: 依然として活動の停滞が見られるも、若干の改善傾向。

市場動向考察

金利

  • 米国金利: FRB要人のタカ派的な発言と、インフレ沈静化への道筋がまだ不透明であるとの認識から、「高金利がより長く続く(Higher for Longer)」との見方が市場に浸透。経済指標は強弱まちまちながら、市場は利下げ期待を後退させ、米国債利回りは比較的高止まりする傾向が見られた。
  • 日本金利: 日銀の国債買い入れ減額の具体策が7月に持ち越されたことで、足元の金利は変動しにくい状況。しかし、日銀内の利上げへの思惑とCPIの高止まりを背景に、長期金利は潜在的な上昇圧力を抱えている。米国の金利高止まりも日本の金利に影響を与える可能性がある。

為替(USD/JPY)

  • 円安継続: 米国と日本の金融政策スタンスの乖離が改めて鮮明になったことから、日米金利差の拡大期待が根強く、ドル円は引き続き円安方向への圧力が強い。日銀の具体的な金融引き締め策が見送られたこと、そして日銀内の意見の相違が示されたことも、円売りの材料となっている。介入への警戒感は存在するが、現状では抑制されている。

株式

  • 米国株式:
    • ダウ工業株30種平均: 景気減速懸念や金利高止まりが重しとなり、軟調な展開。
    • S&P500・ナスダック総合指数: テック株、特にAI関連銘柄(例: エヌビディア)の好調が指数を牽引し、高値を維持する展開。ただし、利上げ環境下での企業業績への懸念は残る。
  • 日本株式: 円安が輸出企業にとっては追い風となるものの、日銀の金融政策の不確実性や、インフレによるコスト増が懸念材料。米国株の動向や、海外投資家の日本市場へのスタンスも影響し、全体としてはもみ合いの展開。

ゴールド

  • 下落圧力: 金利高止まりの長期化観測は、金利を生まないゴールドにとって逆風となる。また、ドル高もドル建てで取引されるゴールド価格にとっては下落要因。
  • 下支え要因: 地政学的リスク(ウクライナ情勢、中東情勢など)や根強いインフレ懸念が、安全資産としての需要を一定程度下支えし、大幅な下落は回避されている。

BTC(ビットコイン)

  • 軟調な推移: リスク資産としての側面が強く、高金利環境はビットコインにとって逆風。金利高止まり観測が強まる中で、資金がより安全な資産や確定利回りのある資産へ向かう傾向が見られる。
  • ETF動向: 米国での現物ETFからの資金流出入の状況が価格に直接影響を与え、全体として勢いを欠く展開。マクロ経済環境の変化がなければ、上値は重い状況が続く可能性。

    注意

    • 誤った情報を掲載している場合があります。ご了承ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました