経済ニュース-06月13日

経済ニュースまとめ (06月06日~06月13日)

米国

  • 06月12日(水):5月消費者物価指数(CPI)発表
    • 総合CPIは前月比+0.0%、コアCPIは同+0.2%と、いずれも市場予想を下回る伸びに。インフレ鈍化の兆候が鮮明になった。
  • 06月12日(水):連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表
    • 政策金利は5.25~5.50%で据え置きが決定された。
    • 委員の政策金利見通し(ドットプロット)では、年内の利下げ回数予測が従来の3回から1回(中央値)に下方修正された。
    • パウエル議長は会見で、インフレの進展は歓迎するも、利下げに踏み切るにはさらなる確信が必要と、慎重な姿勢を維持した。
  • 06月07日(金):5月雇用統計発表
    • 非農業部門雇用者数(NFP)は27.2万人増と市場予想(18.5万人増)を大幅に上回った。一方で失業率は4.0%に悪化。平均時給は前月比+0.4%と予想を上回る伸び。
  • 06月06日(木):欧州中央銀行(ECB)が主要政策金利を0.25%利下げ。
    • 主要中央銀行で金融緩和に転じる動きが広がる中、FRBの慎重姿勢が際立った。

日本

  • 06月13日(木):日本銀行金融政策決定会合が開始(~14日)。
    • 結果発表は14日のため、この期間では金融政策に関する具体的な決定はなかったが、会合への思惑が市場の円相場に影響を与えた。

経済ニュースを踏まえた市場動向考察

金利 (米国債利回り)

  • 06月12日の動きが焦点となった。 5月CPIが予想を下回ったことで利下げ期待が高まり、米国債利回りは一時大幅に低下した。
  • しかし、その後に発表されたFOMCのドットプロットで年内利下げ回数が1回に減少したこと、パウエル議長が利下げに慎重な姿勢を示したことで、利下げ期待は後退し、利回りは再び上昇に転じた。
  • 結果的に、FOMCのタカ派的な姿勢が市場に優勢となり、長期金利はやや上昇する形で週を終えた。

為替 (ドル円)

  • 06月12日の米経済指標発表が相場を大きく動かした。 CPI発表を受けてドル売り・円買いが進み、一時155円台後半まで円高に振れた。
  • しかし、直後のFOMCでのドットプロット修正(年内利下げ回数減少)により、ドル高・円安に急速に反転。157円台後半までドルが買い戻された。
  • 日銀金融政策決定会合を控えた警戒感から円の買い戻し圧力も一部で見られたが、基本的には米国の金融政策見通し、特にFOMCのタカ派姿勢がドル高・円安トレンドを継続させた。

株式 (米国株/日本株)

  • 米国株: 5月CPIのインフレ鈍化は利下げ期待を高め、株式市場にはプラス要因。しかし、FOMCのタカ派的な利下げ見通しは一時的な重しとなった。
    • 市場はAI関連株(特にNVIDIA)の強い上昇が牽引し、S&P500とNASDAQは史上最高値を更新。テクノロジー株が市場を主導し、利下げ期待後退の悪影響を相殺した形。ダウ平均は相対的に軟調だった。
  • 日本株: 米国のCPI結果を受けて上昇する場面が見られたが、FOMC後のドル高・円安進行は輸出企業にとっては追い風。日銀会合への思惑もありつつも、米国の動向に連動しつつ堅調な推移を見せた。

ゴールド

  • 5月CPIのインフレ鈍化とそれに伴う一時的な利回り低下・ドル安は、ゴールドの価格を押し上げる要因となった。
  • しかし、FOMCのタカ派的な姿勢(利下げ回数減少、金利高止まりの見通し)を受けてドルが買い戻され、金利が再び上昇したことで、ゴールドは上値が重い展開となった。
  • リスクオフの動きが限定的だったことも、ゴールドへの強い買いを阻害した。

BTC (ビットコイン)

  • リスク資産としての性格から、FOMCでの利下げ見通し後退は、投資家のリスクセンチメントを冷やし、ビットコインにとって逆風となった。
  • 米国債利回りの上昇も、利息のつかないビットコインにとって不利な材料。
  • 直近のビットコイン現物ETFへの資金流入が鈍化していることも相まって、主要レジスタンスラインを下回るなど、軟調な推移を見せた。

    注意

    • 誤った情報を掲載している場合があります。ご了承ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました