経済ニュース-06月17日

経済ニュースまとめ

米国

  • 6月12日:
    • 5月消費者物価指数(CPI)発表: 総合CPIは前年同月比+3.3%(予想+3.4%)、コアCPIは+3.4%(予想+3.5%)と、いずれも市場予想を下回る結果。インフレ圧力の緩和を示唆。
    • 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表: 政策金利は5.25~5.50%で据え置き。参加者による金利見通し(ドットプロット)では、年内利下げ回数の予想中央値が3月の3回から1回へと下方修正された。パウエル議長は会見で、利下げ開始に自信を持つにはさらなるデータが必要との認識を示した。
  • 6月13日:
    • 5月生産者物価指数(PPI)発表: 前月比-0.2%(予想+0.1%)と予想に反して低下。卸売段階でのインフレ圧力の緩和が示された。
  • 6月14日:
    • 6月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値): 7月までの1年先のインフレ期待が3.3%から3.0%へ低下。長期(5年先)のインフレ期待も低下。
  • 6月17日:
    • 6月ニューヨーク連銀製造業景気指数: 1.0(予想-10.0)と、予想を大幅に上回り改善。

日本

  • 6月14日:
    • 日本銀行金融政策決定会合: 政策金利は0~0.1%で据え置きが決定。国債買い入れについては、現状の規模(月間約6兆円)から減額する方針を決定したが、具体的な減額計画は次回の7月会合で長期国債買い入れオペの減額計画を策定すると発表。

市場動向考察

金利

  • 米国債利回り: 週初は堅調な経済指標とCPI発表を控え上昇基調。6月12日のCPI発表でインフレ鈍化が示されたことで一時急低下したが、同日のFOMCで年内利下げ見通しが1回に下方修正されたことで再び上昇。しかし、翌13日のPPIが予想を下回ったことや、ミシガン大学インフレ期待の低下を受け、週後半にかけて利下げ期待が再燃し、総じて低下傾向で推移した。
  • 日本国債利回り: 日銀会合で国債買い入れ減額の方針が示されたことで、短期的に上昇圧力がかかったものの、具体的な減額計画が7月会合に持ち越されたことで、市場のサプライズは限定的となり、利回りの上昇幅は小幅にとどまった。

為替 (ドル円)

  • 週初はドルが堅調に推移したが、6月12日の米CPI発表を受けてドル売り・円買いが先行し、一時156円台半ばまで円高が進んだ。しかし、同日のFOMCでタカ派的な見通しが示されると、ドル買い戻しが強まり157円台後半まで急反発。
  • その後、13日の米PPIやミシガン大学消費者信頼感指数のインフレ期待低下で、ドルは再び軟化。
  • 14日の日銀会合では、国債買い入れ減額方針決定を受け、一時的に円が買われ156円台前半まで円高に振れたが、具体的な減額規模が先送りされたことへの失望感から、円の買いは続かず、週終盤は157円台前半で推移。総じて、日米金利差縮小への期待と現実の間で揉み合いながらも、ドル高円安圧力は継続している。

株式

  • 米国株式: 6月12日のCPI発表で利下げ期待が高まり株価は急伸したが、FOMCでのタカ派的スタンスで伸び悩んだ。しかし、その後発表されたPPIの軟化や、NVIDIAなどテクノロジー株への強い買いが継続したことで、NASDAQ、S&P500は連日で史上最高値を更新。特にAI関連株が市場をけん引する展開が続いた。ダウ平均は主要銘柄の入れ替えなどの影響もあり、やや出遅れる形。
  • 日本株式: 日経平均株価は、週初は米株高を好感し上昇。しかし、14日の日銀会合で国債買い入れ減額の具体的な規模が先送りされたことや、為替市場で円高に振れる場面があったことから、失望感や輸出企業の業績への懸念が広がり、週終盤にかけて下落に転じた。

ゴールド

  • 米国のインフレ指標や金融政策見通しの影響を強く受けた。6月12日の米CPI発表でドル安・金利低下が進んだことで買いが進み上昇。しかし、FOMCのタカ派的見通しを受けてドルと金利が反転したことで下落。その後、PPIの軟化を受けて再び上昇に転じるなど、変動はあったものの、総じて底堅い推移を見せた。

BTC (ビットコイン)

  • 米国株式市場、特にテクノロジー株の動向や米国の金融政策見通しに連動する動きが見られた。6月12日の米CPI発表でリスクオンムードが高まり一時上昇したが、FOMCでのタカ派的スタンスが示されると下落。その後、インフレ指標の軟化で再び上昇する場面もあったが、主要なレジスタンスラインをなかなか突破できず、週を通してはやや上値が重い展開となった。

    注意

    • 誤った情報を掲載している場合があります。ご了承ください。

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