経済ニュース-05月26日

経済ニュースまとめ (05月19日〜05月26日)

米国経済ニュース

  • 5月22日(水):FOMC議事要旨公表 (4月30日〜5月1日開催分)
    • 参加者の多くが「インフレ鈍化の進展が見られない場合、金利をより長く据え置く必要性」に言及。
    • 一部の参加者は「インフレが持続的に上昇するリスクがある場合、追加利上げも検討する可能性」を示唆し、タカ派的な内容と受け止められた。
    • 6月1日からの量的引き締め(QT)の縮小(米国債の償還上限を月600億ドルから250億ドルに削減)が確認された。
  • 5月22日(水):エヌビディア決算発表
    • 2024年2-4月期決算は売上高・EPSともに市場予想を大きく上回り、5-7月期の売上高見通しも堅調。AI需要の強さが再確認された。
  • 5月23日(木):S&PグローバルPMI速報値 (5月)
    • 総合PMIは54.4と前月の51.3から大幅に改善し、1年ぶりの高水準。製造業、サービス業ともに景気拡大を示す50を大きく上回った。
  • 5月23日(木):新規失業保険申請件数
    • 前週の22.3万件から21.5万件に減少し、労働市場の堅調さが示された。
  • FRB高官発言
    • 複数の高官が、インフレ鈍化が不十分な場合、高金利の長期化や、場合によっては利上げの可能性も排除しないと発言。

日本経済ニュース

  • 5月23日(木):日銀の金融政策決定会合「主な意見」 (4月25日〜26日開催分)
    • 「物価目標達成には確信を持てない」「基調的物価目標を確信できれば、金融緩和の度合いを減らすべき」といった意見が示され、早期の追加利上げには依然慎重な姿勢が多数を占めた。
  • 5月24日(金):全国消費者物価指数 (CPI) (4月)
    • 生鮮食品を除く総合指数は前年同月比+2.2%(3月は+2.6%)と、前月より鈍化。
    • 生鮮食品・エネルギーを除く総合指数も+2.4%(3月は+2.9%)と鈍化。サービス価格の上昇は続くものの、全体的な物価上昇圧力は弱まっていることが示された。

市場動向の考察

金利

  • 米国金利: FOMC議事要旨がタカ派的な内容であったこと、PMIや新規失業保険申請件数が堅調であったことから、市場の利下げ観測が後退し、長期金利は上昇した。特に、一部のFRB高官が利上げの可能性にまで言及したことは、市場の警戒感を高めた。
  • 日本金利: 4月のCPIが予想通り、あるいは一部で予想を下回る形で鈍化したこと、および日銀の「主な意見」で早期追加利上げに慎重な姿勢が示されたことから、日本国債金利の上昇圧力は限定的となった。

為替 (USD/JPY)

  • 米国の金融引き締め長期化観測(利下げ後退、利上げ可能性示唆)と日本の早期追加利上げ観測の後退が明確になったことで、日米金利差拡大の期待が強まり、ドル高・円安が進行した。週初めの155円台から157円台後半まで円安が進んだ。

株式

  • 米国株式: エヌビディアの好決算が半導体関連株やテクノロジー株を中心に市場全体を強く牽引し、S&P500やナスダック総合指数は史上最高値を更新した。堅調な経済指標(PMI)も景気回復期待を支えた。ただし、FOMC議事要旨のタカ派的な内容は、利上げ懸念を再燃させ、相場の上値を一部抑える要因ともなった。
  • 日本株式: 円安の進行は輸出企業にとって収益押し上げ要因となり、株価をサポートした。日銀の追加利上げへの慎重姿勢も、短期的な金融引き締め懸念を後退させ、株式市場には概ねプラスに作用した。一方で、CPIの鈍化は、持続的な物価上昇への懐疑的な見方を強める可能性もある。

ゴールド

  • 米国の長期金利が上昇し、利下げ観測が後退したことは、金利を生まないゴールドにとって逆風となり、週後半にかけて価格は下落した。ドル高もゴールド価格にはネガティブ要因。

BTC (ビットコイン)

  • 米国のテクノロジー株、特にエヌビディアの好決算が市場全体のリスクオンムードを醸成したことで、ビットコインも連れ高となった。リスク資産としての特性が強く、株式市場の好調に恩恵を受けた形。米国の利下げ観測後退は本来ネガティブ要因だが、株式市場の勢いが勝った。

    注意

    • 誤った情報を掲載している場合があります。ご了承ください。

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